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転職2年目の3人が語る新天地で得たこと

越谷営業所 入社~1年の3人
中央株式会社の社員のほとんどは転職組だ。
越谷営業所の稲田浩之(27歳)、丹羽俊夫(31歳)、寺田毅(37歳)、の3人も2013年にそれぞれ理由あって他社を辞め、入社した。作業ごとではなく顧客ごとに、一人の担当社員が入庫から出荷、アフターフォローまですべてを管理する同社では、新人といえども当初から、全体を俯瞰するような働きが求められる。無論、それは容易なことではない。この1年、彼らはどのように仕事を覚え、成長してきたのだろう?
PC相手の仕事から80人を動かす仕事に転換 稲田浩之
「正直去年は大変でした」と振り返るのは稲田浩之だ。
稲田浩之
2013年10月、入社早々で担当したランドセルの仕事できりきり舞いさせられた。

「7月に予約して2月にようやく手に入るくらい、人気のあるランドセルの検品出荷作業だったのですが、取り扱う数量が多い上に商品の種類も多い。品番を覚えるだけでも必死です。総牛革、ヌメ皮、クラリーノなどの素材と豊富なカラーの組み合わせで60種類以上。僕が子どもの頃は赤と黒ばかりだった気がするのですが、キャメルとか紫とか…今はすごいですよ」(稲田)

しかもランドセルと言えば一生モノ。
祖父母が孫に買い与えるケースが多いだけに、通常の鞄なら問題にならないわずかな皮の歪みも、エンドユーザーからは「不良品」と指摘され、検品基準が高度になる。

検品

「それで検品項目がどんどん増えて、当初は55ぐらいだったのが最終的には、80以上にもなりました。事前に発注元との合意ができていなかったせいもあるのですが、参りましたね。
3月は特に出荷数も多く、検品が間に合っていない状態になったので、通常のパートさん30人に加え、派遣さんも50人くらい来ていただいて、総勢80人以上で作業してようやく間に合わせました」(稲田)
パソコン

稲田の前職はSEだ。

「スーパーとかのレジのシステムを構築していました。休みの日でもトラブルが起きたら駆けつけるし、夜勤もある。3日徹夜することもあるきつい職場でした。この会社に転職したのは、ずっとPC相手に仕事する中で、会話したい、人と関わる仕事したいという想いが募ったからです」(稲田)

line
希望通りの転職だったわけだが、80人からのスタッフに指示を出し、動いてもらうのは初めての経験。戸惑いも多かったと言う。

「何をどう作業してもらうのかといった準備の段階からあたふたしていましたね。派遣さんは作業内容をまったく分からない状態で来るし、顔ぶれも日々変わるんです。なのでまずは教えるところから始める。ただパートさんへ指示も出さなければいけないから、派遣さんだけに付いているわけにはいかない…など、仕事に追われっぱなしで、効率を考える余裕はありませんでした。無我夢中だったので、正直、あの頃のことはあまり覚えていないのです」(稲田)

作業風景
確かに、PC相手に黙々と作業していた人間が、一気に大勢の人間とコミュニケーションを取りながら仕事を進めると言うのは、180度の転換に等しい作業だったろう。

「そうですね、でも尋常じゃなく大変だったからこそ、大過なくやりきれた時は達成感がありました。自分よくやった!みたいな。
でももう同じ苦労はしたくないので、今年はきちんとスケジュールを組んでやろうとしています。5月ぐらいから検品を開始して9月から出荷開始。検品項目も整理しました。だからもう12~15人ぐらいの人数で回せると思います」(稲田)

昨年のことを話している時とは違う、自信がちらりと垣間見える。

「成長しましたね。(笑)もう大丈夫な気がしています」(稲田)

「要領がよくない」不安を抱えながら新規事業に挑む
丹羽


稲田の奮闘ぶりを、一番近くで見ていたのは丹羽俊夫だろう。

「実家が運送会社をしておりまして、近い業界を…ということで前の職場も物流関係でした。倉庫会社で、菓子メーカーの商品の在庫管理をしていました。中央株式会社を選んだのは、自宅がある戸田から通いやすい物流会社だからです。アウトソーシングの仕事は初めてです」(丹羽)

がっしりとした身体から発せられる声は意外なほど小さく、優しかった。
作業風景


もっか丹羽の担当は通信教育、皮革小物、健康食品通販だが、この秋からは同社の新たな事業『Sin(しん)サービスセンター』との兼任が決まっている。

「一定のルールを設定し、その枠のなかに入るお客様は、弊社の通常料金よりもリーズナブルな価格でお引受するのがsinサービスセンターの特色です」(丹羽)

同社の通常の仕事は、個別対応によるセミオーダー物流だが、新規事業では既製品のように規格を定めることで価格を抑える。
今後丹羽の仕事は大幅に増える予定だ。
「私はあまり要領がよくありません。1個のことに集中してしまい、まわりが見えなくなることがあるのです。ちゃんと全体を俯瞰できるようにならないと、いけないとは思うのですが、なかなか…。人を動かすよりもつい自分で動いてしまい、パートさんへの指示も上手くできないことがあります。働いてもらっているパートさんは、せいぜい4人ぐらいなんですが」(丹羽)

と不安気な様子。
ランドセルの検品


「この1年で印象に残っているのは、稲田さんがランドセルの検品で切羽詰まっていた時に、私も手伝って、出荷が間に合ったことです。大変でしたが、一緒に、協力してやり抜けてよかったと思いました」(丹羽)
稲田を手伝いながらも「自分だったらこなせるか?」を絶えず自問自答していたのではないだろうか。

「出荷する量が多い時など、所長や寺田さんとかに手伝ってもらいながらも無事終えられると達成感があり、やりがいを感じます。今後はもっと全体を見渡せるようになって、効率的に現場を動かせるようになりたいです」(丹羽)
痛恨のミスから、物流の本質を学んだ
寺田毅


3人の中では最年長、入社も2013年3月と半年早いのが寺田毅(37歳)。丹羽同様、アパレル関係と通信教育の会社を担当している。
前職は運送業で、倉庫への配達を行っていたと言う。

「今やっているように、出荷する荷物を取りに行くようなことはしていたので、物流についてはある程度分かっているつもりでした。お客様とのやりとりも、荷物の確認をさっとしてさっと出すような、流れ作業で出来ると思っていたのです」(寺田)

倉庫

「まず、予定の荷物が予定通りに入ってこないことがある、というのが想定外でした。しかも結構多いんです。荷物や数が違うとか、セットの内容が違うとかもよくあるので、お客様とのやりとりも簡単ではありません。その上、出荷時間は決まっているので、ぎゅっと詰まったスケジュールを効率よくこなすことが求められます」(寺田)

日々の業務のなかで対応を誤り、 大いに反省したこともある。
「自分では上手くやったつもりが失敗で、お客様にも会社にも迷惑をかけてしまった経験があります。
荷物は洗顔石鹸で、本来は泡立てネットとセットにして出荷するはずが、石鹸だけを送ってしまったのです。すぐに気づいたので、その時点でお客様に連絡し、状況を説明して指示を仰ぐべきでした。でもそうせずに、自分だけの判断で運送会社に電話して配達を止め、正しいセットを再度送り直してしまったんです。結果、セットが届く前に、エンドユーザーからお客様のところに石鹸が届かないと問合せが入ってしまい、問題になりました。一刻も早く届けさえすればいいという判断が間違っていたのです。あれはショックでした」(寺田)
作業風景
これはある意味、前職が運送業だったからこそ起きたミスと言えるだろう。なまじ経験があったがために、「荷物を止めて、新しく送り直せばいい」というのは思いついたが、受け取る側やお客様に対して、どう筋を通したらいいのかまでは思いつかなかったのだ。
まさに「物流は人に届ける仕事」。コミュニケーションの重要性と難しさを痛感した経験だった。
作業中の様子
「実は、丹羽、稲田の2名が入社してきたタイミングは人手不足で、非常に切羽詰まった状況でした。もちろん業務の基本的な事柄とコンプライアンスについては教えましたが、そこから先は、いきなり実践で覚えてもらう形でしたから、大変だったと思います。ただ、弊社の仕事は、マニュアルを渡して、この通りにやれば完璧だから、というタイプの仕事ではありません。常に、柔軟性や臨機応変さが必要なので、新人研修で覚えてもらうよりは、実際の現場で、失敗したり試行錯誤したりしながら覚えてもらうしかないような気がしています。」

と先輩社員の齊藤卓哉は語る。
新人たちの苦労も大変さも分かっているのだ。
入社即戦力は、転職組の宿命だが、3人は苦戦しながらもしっかりと乗り越えてきた。
2年目を迎え、ますます新天地に根を張って、成長していくだろう。
丹羽俊夫
丹羽俊夫 プロフィール

小学校から柔道を、中学高校の部活ではラグビーをやっていたというスポーツマン。埼玉県内の実家で両親と同居しており、毎日のお弁当はお母さんの手作り。「基本的に肉が入っていないと夕方までもたない」と聞くとがっつりビッグサイズを食べる姿を想像するが、意外にも「可愛らしい感じのちっちゃいお弁当」らしい。
稲田浩之
稲田浩之 プロフィール

現場の男性社員では一番若い27歳ながら「落ち着いています。まったく経験ゼロから入ったのに投げ出さずよくやっている」(丹羽)、「数字に強いし、会議でもどんどん発言するので、自分もしっかりやらないとなと思う」(寺田)と高評価。休日の定番の過ごし方は「午前中は睡眠。午後から起き出して犬の散歩。それから夫婦で飲みに行きます」。

寺田毅
寺田毅 プロフィール

「こちらが気付かないことを、アドバイスしてくれる。正直、寺田さんがいなかったらもっといっぱいミスしていたと思う」(丹羽)「一回り年上ですが、気さくに熱く教えてくれる」(稲田)など、同僚からの信頼が厚い兄貴的存在。冬の休日はスノボーでアクティブに過ごし、夏は家でけん玉に興じている。「暑さに弱いので、出不精になるんです」(笑)
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